【北海バネ株式会社にて説明を受けている様子】
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○企業視察会
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①株式会社光合金製作所
北海道や東北などの寒い地域では、冬になると水道管が凍って破裂してしまうため、水が凍らないよう、土に埋まっている部分 まで水を戻す水抜詮を作っている。パイプの長さは2mが普通だが、東北は短めで道東など寒い地域は長くなるなど、気温差により地域によって土に埋める深さが違うため、製品は全部で 6,000 種類くらいある。また、パイプは市町村によって色や長さが決まっている。
受注生産で必要個数製造するのではなく、ある程度みなし生産で次月の在庫が調整できるように生産している。北海道のほか、東北では内陸の寒い地域に需要があり、東日本で9割以上。関西はほとんど取引がない。
3D プリンタでバルブ部分を出して、図面どおりに出来上がるか確認し、その後木型から砂型にはめて造形する。型は 110 以上もの種類があり、大きさによって1つの型で6個作れるものや、大きいと1つしか作れないものもある。型でつくったもののうち48%は製品として使用するが、残りは帰り材としてリサイクルされる。
鋳物の型は200種類くらいあり、小さな穴などが開いている場合があるため、製品は全数検査している。
水抜詮はもともと日本の技術ではなく、ソビエトから大連に入った井戸用の大きな水抜式が日本に持ち帰られたもの。
②北海バネ株式会社
道内唯一のバネ製造メーカー。昭和30年代農業政策が進む中、農業機械を海外から輸入、農作業機用のパーツも輸入又は道外のメーカーから調達していた。そうした中、国産化の推進と現地で の部品供給を望む声と、北海道庁からの要請もあり創業者である岸條太郎氏が、小樽市に北海道唯一のバネ専門製造メーカーとして創業した。
ローラーを回転させながら材料を押出し形状(コイリング)し、バネがへたらないように 350°C~400°Cの低い温度で加熱、その後、研磨加工を施し検査を行い出荷される。
製造したバネは、自動車用、農機具用、地下鉄軌道用などに使用され、また、鋼材をリング状に加工し連結し網状にすることで、ホタテ採取用網としても使用されている。
帯状の鋼材をらせん状に加工したスパイラルは、太陽光パネルの基礎杭、除雪機のオーガ等に使用され一般家庭でも使用されている。
太陽光パネル施工方法は、従来、基礎杭をコンクリートで固める工法が主流であったが、同社はスパイラル杭を建柱機で回転挿入するため、施工が速く、また、残土などが発生しないため産業廃棄物処理の必要がない等の利点がある。
これらのほか、センサー技術を利用した降雪を検知する「降雪センサー」や吹雪時の視界を計測する「視程計測用のマルチセンサ」等も製造販売している。
③株式会社産鋼スチール
当社では圧力容器などの製造や加工に必要な許認可を多数取得している(圧力容器製造認可工場や各工事業、機械器具設置業など)。
鋼板部門と開発部門(旧製缶部門)に分かれており、鋼板部門 は鋼板をレーザ切断機やプラズマ切断機ならびにガス切断機で 加工し、部材づくりをしている。カス切断機では最大140mmの厚さの鋼板まで加工可能のため、140mmが自社で扱える最大の厚さ。切断は、機械にデータを送り、NC切断機で自動で切断する。切断後、全てのスクラップは、専門業者の手を経て、日本製鉄等の高炉または清水鋼鉄などの電炉でリサイクルされていく。切板製品もスクラップもかなりの重さがあるため、1枚ずつ運ぶのが大変。
開発部門では、ガソリンスタンドの地下に埋められている地下タンク(ガソリンタンク)や、圧力ガマに代表される圧力容器、並びに各種プラントの容器類の設計・政策を行っている。
建物が広く余裕があるため、一部、研究開発型企業へもスペース提供(賃貸)している。
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○意見交換会
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札幌や本州等への転出により市内から若者が減っている。地元小樽に残ってもらうためにはどうしたらいいか、学生の意見を聞くため、北海道職業能力開発大学校の学生7名と意見交換会を行った。
北海道職業能力開発大学校 応用過程
生産機械システム技術科...2名 生産電子情報システム技術科...2名
生産電気システム技術科...2名 建築施工システム技術科...1名
【大学校への進学を選んだ理由は何か】
・就職したときに即戦力になれると思ったから。
・大学より学費が安かったため。
・建築学科に在籍しており、地元に戻って自分で家を建てたいから。
・機械そのものに興味があったため、能開大は機械に直接触ることができ、さらに応用学科では機械の管理も行うことができるため、大学以上に機械について学べる。
【就職先を選ぶときのバロメータは何か】
・社内の人間関係が良いところ。上司と部下でお互いに話せる関係が良い。
・機械に興味があるため、機械の設計をやりたい。自分がやりたいことが優先のため、週休制度や給料は普通であればよいが、昇給は欲しい。道内で考えている。
・休みがちゃんととれるところが良い。一般的な給料であれば OK。
→(東田)製造業はどの企業も必ず電気システムの仕事がある。地元を見放さないでほしい。
・一人暮らしに魅力はあるが、経済的なことを考えると実家から 通えるところが良いと思う。週休2日制がよく、管理部門の業務に就きたい。
→(東田)管理部門がある企業となると、大手の企業になる。
・給料やお休みではなく、自分のやりたいことを重視したい。
・社風や経営理念などで、自分に合っている企業に就職したい。
→(東田)企業でシステム改革が行われている。IT 系のプログラムができる人が重宝される。
・手取りや休み、職種を中心に考えている。会社の経営状況をちゃんと確認したい。地元で考えている。
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